クローン病は、口から肛門までの消化管に慢性的な炎症が起こる炎症性腸疾患(IBD)の一つです。
特に小腸や大腸に炎症がみられることが多く、腹痛や下痢、体重減少などの症状が現れます。
症状が落ち着く時期と悪化する時期を繰り返すことがあり、適切な診断と継続的な管理が大切です。
JR総武線「平井駅」北口徒歩4分の仁愛堂消化器内科・内視鏡クリニックでは、長引く腹痛や下痢などの症状について、消化器内科でご相談いただけます。
クローン病とは?
クローン病は、消化管に慢性的な炎症が起こる炎症性腸疾患の一つです。
口から肛門までの消化管のどの部位にも病変が生じる可能性がありますが、特に小腸や大腸に多くみられます。
炎症が連続せず、正常な部分をはさみながら病変がみられることがあるのも特徴です。
若い年代で発症することが多い病気ですが、年齢にかかわらず発症する可能性があります。
クローン病は国の指定難病です。ただし、医療費助成の対象となるかどうかは、重症度や医療費などの基準によって判断されます。
クローン病の主な症状
クローン病では、次のような症状がみられることがあります。
- 腹痛
- 下痢が続く
- 発熱
- だるさ
- 食欲低下
- 意図しない体重減少
- 肛門周囲の腫れや痛み
- 痔瘻や裂肛
症状の出方や強さには個人差があります。
また、腹痛や下痢が目立たず、肛門周囲の症状などをきっかけに病気が疑われる場合もあります。
これらの症状は感染性胃腸炎や過敏性腸症候群などでもみられるため、症状だけでクローン病と判断することはできません。
クローン病の原因
クローン病の原因は、現在も完全には解明されていません。
遺伝的な体質、免疫反応、腸内細菌、環境因子などが複雑に関係して発症すると考えられています。
ストレスや食事が症状に影響する場合はありますが、「食事のせい」「ストレスだけが原因」と単純に説明できる病気ではありません。
原因を一つに決めつけず、症状や炎症の状態に応じて治療を行うことが大切です。
クローン病で起こることがある合併症
クローン病では、炎症が長く続くことで、次のような合併症が起こる場合があります。
腸管狭窄
炎症や瘢痕によって腸が狭くなり、食べ物や便が通りにくくなる状態です。
腹痛、腹部膨満、嘔吐などがみられることがあります。
瘻孔・膿瘍
炎症によって腸とほかの腸管や皮膚などがつながる瘻孔や、膿がたまる膿瘍が生じることがあります。
穿孔
腸の壁に穴が開く状態です。突然の強い腹痛などを伴い、緊急治療が必要になる場合があります。
ただし、すべての方にこれらの合併症が起こるわけではありません。
強い腹痛、嘔吐、発熱、腹部膨満などがある場合は、早めの評価が必要です。
クローン病の検査
クローン病の診断では、症状や経過を確認したうえで、血液検査、便検査、内視鏡検査、画像検査などを組み合わせて評価します。
血液検査
貧血や炎症反応、栄養状態などを確認します。
ただし、血液検査だけでクローン病と診断できるわけではありません。
便検査
感染症など、ほかの病気の可能性を確認するために行うことがあります。
また、便中カルプロテクチンなど、腸の炎症を評価する検査が用いられる場合もあります。
大腸カメラ
大腸カメラでは、大腸から小腸の一部までを観察し、炎症や潰瘍などがないかを確認します。
必要に応じて組織を採取し、病理検査を行います。
CT・MRIなどの画像検査
病変が小腸にある場合や、狭窄・瘻孔・膿瘍などが疑われる場合には、CTやMRI、小腸の専門的な検査などを行うことがあります。
小腸の病変は大腸カメラだけでは十分に評価できない場合があるため、必要に応じて専門医療機関と連携します。
クローン病の診断に大腸カメラは必ず必要ですか?
クローン病の診断では、内視鏡検査が重要な役割を果たします。
ただし、すべての方が同じ検査だけで診断できるわけではありません。
症状、炎症の程度、病変が疑われる部位などに応じて、大腸カメラに加えて血液検査や便検査、画像検査などを組み合わせます。
また、強い腹痛や腸閉塞が疑われる場合などでは、内視鏡検査よりも緊急性の評価や画像検査を優先することがあります。
当院でより専門的な小腸検査などが必要と判断した場合には、適切な医療機関へご紹介します。
クローン病の治療
クローン病の治療では、炎症を抑えて症状を落ち着かせる「寛解導入」と、落ち着いた状態を維持する「寛解維持」を目指します。
また、症状の改善だけでなく、腸の炎症を適切に管理し、合併症を防ぐことも大切です。
栄養療法
病状や栄養状態に応じて、栄養剤などを利用した栄養療法が行われることがあります。
栄養療法の内容は、炎症の程度や狭窄の有無などによって異なります。
薬物療法
病状に応じて、ステロイド、免疫調節薬、生物学的製剤、分子標的薬などが用いられます。
ステロイドは主に炎症が強い時期の寛解導入に用いられ、長期の寛解維持を目的として使い続ける薬ではありません。
また、5-ASA製剤はクローン病に対する効果が限定的とされ、病状によっては推奨されない場合があります。
どの治療を選択するかは、炎症の部位や強さ、合併症、過去の治療歴などによって異なります。
外科的治療
腸管狭窄や瘻孔、膿瘍などの合併症がある場合には、手術などの治療が必要になることがあります。
専門的な薬物療法や高度な管理が必要な場合には、専門医療機関と連携して治療を進めます。
クローン病の食事について
クローン病では、炎症が強い活動期と、症状が落ち着いている寛解期で、食事の考え方が異なる場合があります。
活動期には、症状や病変の状態に応じて脂質や食物繊維の摂り方を調整したり、栄養療法を取り入れたりすることがあります。
一方で、すべての方が同じ食品を避ける必要はありません。
特に腸管狭窄がある場合には、食物繊維の多い食品などについて個別の注意が必要になることがあります。
自己判断で極端な食事制限を行うと、栄養不足や体重減少につながる可能性があります。
病変の部位や症状、栄養状態などに応じて、医師や管理栄養士と相談しながら食事を調整することが大切です。
クローン病で受診を検討したい目安
次のような場合は、消化器内科への相談をご検討ください。
- 腹痛や下痢が長く続いている
- 夜中にも下痢で目が覚める
- 原因不明の発熱が続いている
- 意図しない体重減少がある
- 血液検査で貧血や炎症を指摘された
- 痔瘻を繰り返している
- 若い年代で腹痛・下痢・体重減少が続いている
これらの症状があっても、必ずしもクローン病とは限りません。
ただし、症状が長引く場合や複数の症状を伴う場合は、炎症性腸疾患などの可能性も含めて確認することが大切です。
このような症状がある場合は早急な受診・救急対応を検討してください
次のような症状がある場合は、腸閉塞、膿瘍、穿孔などの合併症が関係している可能性があります。
- 突然の激しい腹痛がある
- 強い腹痛が続く
- 繰り返し嘔吐する
- お腹が大きく張っている
- 便もガスも出ない
- 高熱がある
- ぐったりしている
- 大量の血便がある
突然の激しい腹痛、意識障害、大量の出血などがある場合は、119番通報などの救急対応を検討してください。
強い腹痛に加えて嘔吐や腹部膨満、便やガスが出ない状態がある場合も、通常の外来受診を待たず、速やかな救急受診が必要です。
クローン病と潰瘍性大腸炎の違い
潰瘍性大腸炎も、クローン病と同じ炎症性腸疾患(IBD)の一つです。
ただし、炎症が起こる場所や広がり方に違いがあります。
クローン病
口から肛門までの消化管のさまざまな場所に炎症が起こる可能性があり、正常な部分をはさむ非連続性の病変がみられることがあります。
潰瘍性大腸炎
主に大腸の粘膜に炎症が起こり、直腸から連続して広がることが特徴です。
ただし、症状だけで両者を区別することは難しく、内視鏡検査や病理検査、画像検査などを組み合わせて判断します。
クローン病の指定難病・医療費助成について
クローン病は、国の指定難病に含まれています。
ただし、診断されたすべての方が自動的に医療費助成の対象になるわけではありません。
病状の重症度や、医療費の負担状況など、制度上の基準を満たす場合に対象となります。
医療費助成の申請には、所定の診断書などが必要になる場合があります。
必要書類や申請方法、診断書の作成については、診断内容や医療機関の対応範囲を確認することが大切です。
平井でクローン病を相談するなら仁愛堂消化器内科・内視鏡クリニックへ
仁愛堂消化器内科・内視鏡クリニックでは、長引く腹痛や下痢、体重減少など、クローン病が疑われる症状をご相談いただけます。
症状や経過を確認し、必要に応じて血液検査や大腸カメラなどを検討します。
また、より専門的な小腸検査、生物学的製剤などによる治療、高度な難病管理が必要と判断した場合には、適切な医療機関へご紹介します。
JR総武線「平井駅」北口から徒歩4分です。平日は夜19時まで、土曜日・日曜日は12時30分まで(午前のみ)受付しています。
当院では時間帯予約制を採用しています。Web予約やネット問診をご利用いただけます。
よくある質問
Q. クローン病は何科を受診すればよいですか?
A. 一般内科や消化器内科でご相談いただけます。長引く腹痛や下痢、体重減少などがある場合は、炎症性腸疾患も含めて評価します。
Q. クローン病の診断には大腸カメラが必ず必要ですか?
A. 内視鏡検査は診断に重要ですが、病変の部位によっては血液検査や便検査、CT・MRIなど、ほかの検査も組み合わせます。
Q. クローン病は治りますか?
A. 現在は、炎症を抑えて症状が落ち着いた状態を長く維持し、合併症を防ぐことが治療の中心です。病状に応じた継続的な管理が大切です。
Q. 痔瘻があるとクローン病でしょうか?
A. 痔瘻だけでクローン病とは限りません。ただし、痔瘻を繰り返し、腹痛や下痢、体重減少などもある場合は、クローン病の可能性を確認することがあります。
Q. 食事は低脂肪にすればよいですか?
A. 一律ではありません。活動期か寛解期か、腸管狭窄の有無、栄養状態などによって適した食事は異なります。自己判断で極端な食事制限を行わず、医師にご相談ください。
Q. 指定難病の医療費助成は受けられますか?
A. 重症度や医療費などの基準を満たす場合に対象となります。申請方法や必要書類は、診断内容に応じて確認する必要があります。
Q. 予約なしでも受診できますか?
A. 一般診療は予約なしでも受診いただけますが、当院では時間帯予約制を採用しています。事前のWeb予約をおすすめしています。
Q. 土曜日・日曜日でも受診できますか?
A. はい。土曜日・日曜日も診療しています。平日は夜19時まで、土日は12時30分まで(午前のみ)受付しています。診療時間などが変更となる場合もありますので、受診前に最新の診療情報をご確認ください。
クローン病で受診を迷っている方へ
腹痛や下痢はよくある症状ですが、長引く場合や体重減少、痔瘻などを伴う場合には、クローン病などの炎症性腸疾患が隠れていることがあります。
「いつもの胃腸の不調だから」と我慢せず、症状が続く場合はご相談ください。
仁愛堂消化器内科・内視鏡クリニックでは、長引く腹痛や下痢などについて、必要な検査や専門医療機関へのご紹介をご案内しています。
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